腫瘍マーカーが基準値内だからといって、がんの存在が完全否定されたというわけではない

ただ、腫瘍マーカーのレベルは慢性肝障害・腎障害・呼吸器の慢性炎症・閉塞性黄疸・高血圧などで上昇する事があるため注意が必要です。この場合、がんに対する治療とは無関係に腫瘍マーカーが一定レベルで高値を示していたり、肝障害・腎障害・炎症・血糖値などの改善と一致して腫瘍マーカーの値が低下していく事で本当のがんによる反応なのかどうかある程度判別する事が出来ます。腫瘍マーカーが基準値を超えたといっても、そのままがんの存在を意味するものではありません。腫瘍マーカーレベルに影響する因子というのは数多くあり、マーカー値の僅かな変動は誤差範囲内という場合もあります。逆に、腫瘍マーカーが基準値内だからといって、がんの存在が完全否定されたというわけではありません。