骨ドックの意義と検査項目について

骨量の減少・骨質の劣化などによって骨強度が低下することで起きる骨粗鬆症性骨折(脆弱性骨折)。これは、大腿骨付近の骨折のみに留まらず、椎体骨折においても著名なADL・QOLの低下を招き、加えて死亡リスクも上昇させてしまうのだ。従って、骨折予防に努め、骨格の健康とQOLの維持・改善していくことが重要となってくる。
本検査の骨ドックは、骨粗鬆症とその予備群を発見することが第一の目的である。そして、予備群に対しては食事改善や運動指導を行い、骨粗鬆症であるならば早期介入を検討する必要がある。
日本国内で行われている骨粗鬆症検査は、医療面接とスクリーニング検査を目的とする骨量の測定である。この検査結果より、骨量性測定値が90%以上で危険因子がなければ「異常なし」・80~90%若しくは90%以上で危険因子がある場合は「要指導」・80%未満の場合は「要精検」と振り分けられる。この骨粗鬆症検査では、一般住民を対象として行われる為、測定器は安価であること・測定を行うにあたり特殊な施設を必要としない・被験者が放射線の被ばくをうけない事、これらをクリアしたものが望ましく、現在はQUS(定量的腸音波測定法)が汎用されている。